知能情報処理研究室 研究紹介
二人対戦人狼プレイヤーの作成
大規模言語モデル(LLM)の発達によりゲームにおいて自然な会話ができるようになりました. 人狼ゲームを二人対戦型としたボードゲーム「疑心暗鬼の小屋」(オンライン版「ギシンアンキ」)について 現状をよりよく誘導する傾向を持った複数のLLMの組合せによりうまく人をだませるプレイヤーを作成しました.- 但馬康宏, 二人対戦人狼「ギシンアンキ」に対する対話情報の利用方法, 情報処理学会, ゲーム情報学研究会報告, vol.2024-GI-51, no.32, pp.1--6, Mar. 2024.
多人数不完全情報ゲーム「お邪魔者」のプレイヤー作成
多人数不完全情報ゲームについては,効果的なプレイヤー作成手法が知られておらず 各種機械学習手法の実験対象として盛んに研究が行われています. カードゲームで複数のプレイヤーが金鉱堀とお邪魔者に分かれて競う「お邪魔者」の プレイヤーを作成しました.- 高嶋柾希, 但馬康宏, 「お邪魔者」における遺伝的アルゴリズムを用いた行動優先度の学習, 第73回 電気・情報関連学会中国支部連合大会, 発表番号: R22-23-17, Oct. 2022.
- 但馬康宏, プレイヤの共謀によるお邪魔者の勝率変化, 情報処理学会, ゲーム情報学研究会報告, vol.2021-GI-46, no.12, pp.1--5, June 2021.
対話における応答生成と砕けた日本語に対する言語処理
目的あり対話において,情報の正しさと話しやすさを両立した対話文生成を行うために, 応答の種類の分類とその生成を行いました. また,日本語ラップのMCバトルについて,単語の統計情報からMCの勝敗推定および MCの推定を行う手法を提案しました.- 柳谷百音, 但馬康宏, 旅行代理店での対話における回答方法を基準とした質問分類, 言語処理学会, 第28回年次大会論文集, pp.43--47, Mar. 2022.
- 吉實隼稀, 但馬康宏, ロジスティック回帰を用いたMCバトルにおけるMC推定, 言語処理学会, 第28回年次大会論文集, pp.404--409, Mar. 2022.
レシピデータに対するマイニング
投稿型のレシピデータに対して,食材を栄養価成分表に効率的に結び付け,栄養価計算の自動化に貢献したり, 複数の料理からなる献立全体の調理時間を推定しました. また,学校給食の献立データから一品の料理がもつ栄養価の分布を分類し,食材ごとの栄養価における役割が 明確であり,献立の多彩さと両立していることを明らかにしました.- 但馬康宏, 芝世弐, 投稿レシピの食材名から栄養価成分表へのアクティブラーニングによる効率的なマッピング, 情報処理学会論文誌, vol.64, no.9, pp.1413--1422, Sep. 2023.
- 益田圭眞, 但馬康宏, 投稿型レシピサイトにおける食材名と調理動作の共起によるクラスタリング, 第72回 電気・情報関連学会中国支部連合大会, 発表番号: R21-25-11, Oct. 2021.
- 岡田龍人, 但馬康宏, 分散表現を用いた献立調理時間の学習, 第21回IEEE広島支部学生シンポジウム論文集, 発表番号: A3-11, pp.210--211, Nov. 2019. (優秀研究賞受賞)
コンピュータ大貧民のプレイヤー作成
コンピュータでトランプゲームの大貧民を行う「コンピュータ大貧民」プレイヤーの作成です. 全国から参加者が集まる大会で部門優勝や受賞をしました.- 田頭幸三, 但馬康宏, コンピュータ大貧民におけるヒューリスティック戦略の実装と効果, 情報処理学会論文誌, vol.57, no.11, pp.2403--2413, Nov. 2016.
- 上林和正, 但馬康宏, 菊井玄一郎, コンピュータ大貧民プレイヤ作成支援用サーバの実装と評価, 第67回 電気・情報関連学会中国支部連合大会, 発表番号: R16-25-15, Oct. 2016. (情報処理学会奨励賞受賞)
- 田頭幸三, 但馬康宏, 菊井玄一郎, コンピュータ大貧民におけるモンテカルロ法プログラムとの対戦でのヒューリスティック要素の効果, 第14回情報科学技術フォーラムFIT2015, 発表番号F-016, 第二分冊, pp.311-312, Sep. 2015. (FIT奨励賞受賞)
- 伊藤祥平, 但馬康宏, 菊井玄一郎, 大貧民におけるゲーム中着手を反映させたプレイアウトによるモンテカルロ法, 第7回エンターテイメントと認知科学シンポジウム論文集, pp.25--28, Mar. 2013. (優秀発表賞受賞)
短文に対する感情推定と文脈理解
ニュースサイトの記事に付けられたコメントについて,そのコメントが どんな気持ちで付けられたかを推定しました.- 伊藤祥平, 但馬康宏, 菊井玄一郎, 複数の機械学習によるつぶやきの感情推定, 第14回IEEE広島支部学生シンポジウム論文集, pp.265--268, Nov. 2012.
- 伊藤祥平, 但馬康宏, Webニュースに対するコメントの感情推定, 信学会総合大会, 発表番号D-5-11, pp.58, Mar. 2012.