知能情報処理研究室

研究概要

自然言語処理

ついにコンピュータがしゃべりだしました.大規模言語モデル(Large Language Model: LLM) と呼ばれるニューラル計算モデルで大規模な言語情報を学習したシステムは, 流暢な文章を出力できるだけでなく,言葉の持つ知識も相当なレベルで獲得できることが わかってきました.

現在,自然言語処理の研究分野は大きな変化点にいます.本研究室では,機械学習を用いた 自然言語処理を中心に以下のようなテーマに取り組んでいます.

  1. 投稿型レシピからの情報抽出と理解
  2. 対話文の理解と応答生成
  3. 文章の感情推定と感情モデリング

ゲーム情報学

ゲームをプレイするアルゴリズムの研究は,人工知能のもっとも古いテーマのひとつです. 囲碁や将棋のような二人完全情報ゲームと呼ばれる,先読みができるゲームについては 人間よりも強いプレイヤーが構築されています.

多人数でプレイするゲームや多くのトランプゲームのように隠された手札が あるようなゲームは,多人数ゲーム,不完全情報ゲームと呼ばれます.これらは 従来の計算手法では強いプレイヤーが構築できず,研究が盛んにおこなわれています.

また,大規模言語モデルと組合せて対話を行いながらゲームをプレイするプログラムも 開発しています.

  1. 多人数不完全情報ゲームに対する機械学習手法の応用
  2. 人狼ゲームなどの対話を用いたゲームのプレイヤー作成

機械学習のアルゴリズム

現在,機械学習といえばディープラーニングを基本としたニューラル計算モデルが 主流ですが,計算機に学習をさせる手法は古くから多くの手法が考案され工夫が なされてきました.

この研究分野では,学習が行われるとは何かを数理で明確に定義づけ,計算量を 評価することによりその効果を計っています. これは大量の学習データが必要である現在の機械学習においても,その効率を上げる 重要な研究となります.

本研究室では以下のような研究テーマを行っています.

  1. 学習効果のあるサンプルを優先的に与えるアクティブラーニングのアルゴリズム
  2. 強化学習における状態数の効果的な削減方法
  3. 学習可能性の定義と教示可能性のアルゴリズム
  4. 形式文法をその出力文から学習する文法推論アルゴリズム